LANLANパソコン(東京パックス/南中野パソコン教室のLAN化日記)

22.プリントサーバの導入 2002/12/30

(1)はじめに

 現在のプリンタ(エプソンPM2000C)は、WINDOWS2000機である、通称「弥生」に接続してある。
 このパソコンを他のパソコンから共有しているため、他のパソコンから印刷しようとする際は、弥生の電源が入っている必要がある。
 これは、不便であるので、今回、プリントサーバを導入した。これまで、延ばしてきた理由は、プリントサーバ経由で現在と同様の状態が維持できるかどうか、が不明であったためである。プリントサーバ自身の価格もだいぶん、安くなってきたことでもあるので、ようやく踏み切った。

(2)配置

 プリントサーバは、メルコのLPV2-TX1というものである。ヨドバシ価格で7980円(税抜き価格)であった。
 本体は、タバコの箱程度の大きさで非常にコンパクトである。
 これには、電源ケーブルが付属しているほか、背面にLANケーブルの接続端子が付いている。これをプリンタのパラレルポートに直接、接続する。プリンタによっては、LPV2がうまく接続できないものもあるらしいが、幸い、PM2000Cには、支障なく接続できた。
 プリンタの電源を入れてLPV2の電源を入れる。そして、LANケーブルでハブとを接続する。
 LPV2には、当初、1.1.1.1というアドレスが割り当てられている。これをLPV2マネージャから変更する。
 実は、プリントサーバの多くは、最初の設定が面倒なものが多いのであるが、LPV2は、LAN上のパソコンにLPV2マネージャをインストールして、そのパソコンから設定を変更できる。この点、使い勝手がよい。

(3)プリントサーバの設定

 最初、LPV2マネージャを弥生にインストールして設定を変更しようとしたが同マネージャからLPV2が見つからないというエラーが発生した。
 これは、トレンドマイクロのウイルスバスター2003の機能でファイアーウォールが働いているせいである。
 ウイルスバスターの除外リストに1.1.1.1を追加してみたがうまくいかない。ここで、もう少し粘ってみてもよかったが、ウイルスバスターが入っていないパソコンから設定をすればよいので別のパソコンからLPV2のIPアドレスを固定した。この際、マネージャの画面でLPV2のサーバ名とポート名をメモっておく。
 これがないと次のプリンタの追加でつまづくことになる。
 なお、DHCPで自動的にIPアドレスが割り振られる環境でもプリントサーバには、固定したアドレスを与えておいた方がよい。なぜなら、アドレスが変更されてしまうと各パソコンでプリンタの登録内容の変更が必要になるからである。
 (後述のように1台のパソコンに登録し、プリンタを共有する設定にすれば、登録されたパソコンのみ変更が必要になると思われる)

(4)パソコンの設定(WINDOWS/NT)

 プリントサーバを個々のパソコンからプリンタとして登録してもよい。メルコの説明書に記載されている方法はその方法だ。
 しかし、台数があると面倒な上にプリンタドライバがエプソンのネイティブのものとは、異なってしまうという問題がある。
実は、これが一番困る点である。
 そこで、プリントサーバをBDCである「長月」(WINDOWS/NT4.0機)にまず、登録した。このプリンタを共有プリンタとして使用し、他のパソコンからは、従来と同様に共有プリンタとして見えるようにした。
 まず、長月への登録であるがWINDOWS/NT機に対しては、LPV2の付属のCD-ROM内の説明に従い、マイクロソフトTCP/IP印刷サービスを追加する必要がある。

(5)マイクロソフトTCP/IP印刷サービスの追加

 コントロールパネルのネットワークアイコンを開き、サービスタブをクリックする。追加ボタンをクリックしてMicrosoft TCP/IP印刷をメニューから選択する。
 ついで、OKをクリックするとWINDOWS/NTのCD-ROMから必要なファイルがインストールされる。
 再起動された後にTCP/IP印刷が有効になる。
 なお、オリジナルのCD-ROMからインストールした場合は、最新のサービスパックの適用が必要になる。
 今回は、Sp6aを適用し更にSRPと必要なパッチを適用した。
 この際、インターネットエクスプローラ5.5がインストールされていたためSp6aの適用に失敗した。
 これは、次のように回避できる。(マイクロソフトのページより)
 まず、インターネットエクスプローラ5.5をアンインストールする。
 次に、SYSTEM32フォルダ内の「schannel.dll」を「~.old」にリネームし、Sp6aのメディアから
 同一のファイルをコピーしておく。その後に再起動し、「~.old」を削除して、sp6aをインストールする。
 この後にSRPをインストールした後にインターネットエクスプローラ5.5を再インストールして必要なパッチを当てる。

(6)長月にプリンタを登録

 スタートからプリンタでプリンタの追加を選択する。
 まず、「このコンピュータ」を選択して次に進む。ポートの追加をクリックし、「LPR Port」を選択する。
 そして、新しいポートをクリックして、先ほどメモっておいた、IPアドレスとポートの番号を記載する。
 閉じるをクリックしてポートが選択されていることを確認して次へをクリックする。
 プリンタの選択画面で「エプソンのPM2000C」を選択する。すでに一度、プリンタとして使用していたのでプリンタドライバは、既存のものを使用する、でOK。
 そして、プリンタのプロパティで共有にチェックをつけた。

(7)他のパソコンにプリンタを登録

 まず、WINDOWS2000機である、弥生に長月の共有プリンタを登録した。これは、問題がなかった。
 次にWINDOWS XP機である、如月及び皐月にプリンタを登録使用してトラぶった。
 プリンタドライバの互換性がないというエラーが発生してしまう。
 仕方がないので直接、LPV2をプリンタとして登録した。案の定、印刷の画面からプリンタのプロパティを確認するとエプソンのネイティブのものとは、異なってしまっている。
 仕方がないとなと思いながら再度、長月の共有プリンタを登録しようとすると、驚いたことになんなく、登録できてしまった。
先ほどの「プリンタドライバの互換性がない」というエラーは、どうなったのか?
 皐月の方も同様に登録できてしまった。不思議である。
 う~ん、とうなっていてもしようがないのでサーバーである文月にもプリンタを登録した。
 こちらは、WINDOWS/NT機なので特に問題はなかった。

(8)テスト印刷

 すべてのパソコンでテスト印刷を行い、正常に印刷されることを確認した。
 なお、念のため、弥生のプリンタケーブルは、接続したままにしておき、もう少し様子を見た後に外そうと考えている。

※ その後、五月を再セットアップしてから、長月のプリンタをネイティブのプリンタドライバを使用する方法では、共有できなくなってしまった。如月では、できているのに実に不思議である。