会員の皆様へ(2014年5月のご挨拶)

Windows 8.1のインストールとHyper-Vの利用

目次

 Windows 8.1のインストールとHyper-Vの利用
 Windows 8.1で何が変わったの?(バックアップ)
 Windows 7から8.1への移行
 新仮想マシンソフト Hyper-V
 新規仮想マシンの作成(Windows 7)
 OSのインストールと仮想スイッチの作成
 統合サービスのインストール
 既存の仮想マシンの移動
 終わりにあたって

Windows 8.1で何が変わったの?(スタート画面、電源、PC設定)

「ようやく、おじさんも、Windows 8を使うことにしたのね」

「おお、ともちゃんか。
 ま、半分は、やむを得ずにということかの。
 そもそも、Windows 8が発売されたのが、2012/10じゃによって、もう、1年半が過ぎたことになる。
 それにつれ、Windows 8に関する問い合わせや相談が徐々に増えてきたからな」

「でも、教室用に1台、インストールしてあるから、それでいいんじゃない?」

「いや、そうもいかんのじゃ。
 なんと言っても、教室のWindows 8パソコンは、通り一遍使って見ただけで、細かく使い込んでいないのでな。
 やはり、常に使用しているマイパソコンにインストールして使ってみないとわからない事柄も多かろうというものじゃ」

「なるほど。
それで、8の修正版である8.1をいれた訳ね」

「ともちゃんも知っているように、8が使いにくいという話は、このHPでも書いたが、大方の意見でもあったろう。
 そこで、マイクロソフト社は、2013/10に、無償のバージョンアップ版として、8.1を出したというわけじゃ。
 ところが、昨年末、教室用のパソコンの8を、一時的に8.1にしてみたんじゃが、正直、解せないことが多く、すぐに8に戻した。
 当時、トレンドマイクロのウイルスバスターBizが8.1に未対応じゃったという理由もあるがの。(2014年1月以降は、対応済み)
 ところが、2014/4/8にその8.1のさらなる修正として、8.1 Updateがリリースされたのを見て、ようやく、マイパソコンを8にしてみようという気になったのじゃ」

「で、8から8.1 Updateで何が変わったのかしら?」

「LANLANパソコンの第52回で、「Windows 8の導入(2013/5/1)」という記事を書いた。
で、その末尾に、Windows 8に対する不満点として、次の4点を挙げたことを覚えておるかいな。
 (1)デスクトップにスタートボタンがない。
 (2)シャットダウンの手数がかかりすぎる。
 (3)デスクトップの言語バーがほぼ非表示である。
 (4)パソコンの設定画面が2個所に分散した。
 実は、8.1のUpdate版でも、(2)の不満は、解消されたが、その他は、解消されておらん」

「確かに。
 シャットダウンについては、以前の8の標準的な手段では、
画面右上にマウスを移動して現れるチャームバー⇒設定⇒電源⇒シャットダウンのうんざり4手順だったけど、
8.1のUpdateでは、スタート画面右上のアカウント画像の右に下図のような、電源ボタンと検索ボタンが現れるので、シャットダウンは、2手順で済むようになったものね」

「そう、これは、便利じゃな。
Windows 7と同等になったな。
 また、デスクトップの「スタート(画面)ボタン」(スタート画面を呼び出すだけじゃ)を右クリックすると、下図の(クイックアクセス)メニューが出るようになった」


「とはいっても、8.1のUpdateのスタートボタンは、7までのスタートボタンではないよね?」

「そうじゃ、残念ながらのう。
 ま、噂では、次のUpdateでは、従来のスタートボタンの機能が追加されるという話もあるようじゃ。
 なんといっても、下図のように、スタート画面には、デスクトップのアプリケーションが既定では、表示されないので、左下の↓を押すと、下図のようなアプリ画面が表示される。
(8では、画面下のアプリバーで右クリックして選択する手間があった)


 しかし、アプリ画面には下図のように多くのタイル(まあ、アイコンじゃ)がずらっと並ぶので、その中から、目的のアプリケーションを探すというのは、やはり非能率的だのう。
 だからといって、検索窓に「コント・・・」などと入力すると、「コント・・」で始まるアプリ名が表示されるので、そこからコントロールパネルを呼び出すなどというのも、また、迂遠なことじゃ



「でも、スタート画面(メトロ:Metro)には、デスクトップアプリのタイルも追加できるんでしょ」

「それは、下図のように、追加可能じゃな」


「でも、チョウ面倒ね」

「Windows95/98のデスクトップにずらっと、アイコンを並べていたのを思い出すのう。
じゃが、当時のディスプレイの解像度は、せいぜい、800×600~1024×768程度じゃったから、今の横長のワイド画面で、横スクロールで移動しなければならんほどは、多くは並べられなかった。
 ところで、タイルの大きさのバリエーションは、8の2種類から、8.1では、下図のように4種類選べるようになった。


 一方、8.1のUpdateの好ましい改良点の大きなものに、アプリ画面でも、下図のように、マウスを画面上部に近づけた場合にタイトルバーが表示される(タブレットで指で操作する場合は表示されない)ことが挙げられるじゃろう。
 このタイトルバーの右端に、閉じるボタンと最小化ボタンがある。
 ただし、最大化ボタンはない。なぜならば、ストアアプリは、常に最大化(画面分割している場合はその中で最大)の状態で開くのでな」


「デスクトップのタイトルバーにストアアプリのショートカットアイコンを追加できるしね。
そのほかの点については、どうなのかな?」

「(3)の言語バーについては、前記のHPに書いてあるが、
コントロールパネル⇒言語⇒詳細設定で、下図のように、「使用可能な場合に・・」にチェックを入れれば、表示される。
この手間は、1回きりなので、まあ、仕方がない。


(4)のパソコンの設定画面の問題は、より、複雑になった感があるな。
8のオリジナルでは、チャームバーのPC設定の変更は、下図左のようになっていたが、8.1のUpdateのPC設定は、下図の右側のようになった」


「ずいぶんと、変わっちゃったね」

「チャームバー⇒設定⇒「PC設定の変更」から、8.1 Updateでは、変更できる項目が増えたな。
むしろ、デスクトップのコンロールパネルの役割とかぶる部分が増えたと言えるのう」

「そのあたりは、マイクロソフトお得意の、こちらからもできる、あちらからもできる、ということなんでしょ」

「確かに、そうも言えるがの。
8.1のUpdateのPC設定項目を整理すると、以下の表になる」

大項目 中項目 コントロールパネル(関連項目)
PCとデバイス ロック画面 なし
  ディスプレイ ディスプレイ
  デバイス デバイスとプリンター
   マウスとタッチパッド マウス
  画面の操作 タスクバーとナビゲーション
  電源とスリープ 電源オプション
  自動再生 自動再生
  ディスク構成 管理ツール⇒PC
  PC情報 システム
アカウント  お使いのアカウント  ユーザーアカウント
  サインインオプション ユーザーアカウント⇒ユーザーアカウントの管理
  その他のアカウント 同上
OneDrive ファイルの保存  なし
  カメラロール なし
  同期の設定 (同期センター)
  従量制課金接続 なし
検索とアプリ 検索 (デスクトップのブラウザーを利用) 
  共有  なし(ストアアプリ関連)
  通知 なし(ストアアプリ関連)
  アプリのサイズ なし(ストアアプリ関連)
  既定 既定のプログラム
プライバシー 全般  なし(ストアアプリ関連) 
  位置情報 (位置情報の設定)
  Webカメラ なし(ストアアプリ関連) 
  マイク なし(ストアアプリ関連)
  その他のデバイス なし(ストアアプリ関連)
ネットワーク  接続  ネットワークと共有センター
  プロキシ ネットワークと共有センター
  ホームグループ ネットワークと共有センター 
  社内ネットワーク ネットワークと共有センター、システム 
時刻と言語 日付と時刻 日付と時刻
  地域と言語 地域、言語
簡単操作 ナレーター  コンピューターの簡単センター
  拡大鏡 コンピューターの簡単センター 
  ハイコントラスト コンピューターの簡単センター 
  キーボード コンピューターの簡単センター 
  マウス コンピューターの簡単センター
  その他のオプション コンピューターの簡単センター 
保守と管理 Windows Update  Windows Update
  ファイル履歴 ファイル履歴
  回復 回復

「簡単に言うと、ストアアプリの利用に関連する項目の設定は、「PC設定の変更」から可能になっている訳ね」

「逆に、デスクトップアプリとストアアプリの双方に関係する項目は、ほぼ両方から設定可能となっているのう。
 なお、ノートパソコンやタブレットでは、コントロールパネルに「モビリティセンター」が追加されているそうじゃ。
 次節では、これ以外のポイントを説明しようかの」
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Windows 8.1で何が変わったの?(バックアップ)

「マイパソコンには、通常、ドメインのローカルアカウント名でログイン(サインイン)を行っておる。
このローカルアカウントに対しては、現在、いわゆる「Microsoftアカウント」との関連づけは、行っておらん」

「Microsoftアカウントというのは、以前の「Windows Live ID」のことね。
 「サインイン」、「サインアウト」や「Microsoftアカウント」にしても、マイクロソフト社も、しょっちゅう、呼び名を変えるわね~」


「まったくじゃな。
 わしも、サインインを求められたときは、ログインじゃないのかい?、と思わず突っ込みをいれたからのう。
 さて、そんなわけで(どんなわけだ)、
 今回の記事では、Microsoftアカウントと関連づけしたり、または、Microsoftアカウントでサインインした場合に利用できる機能である(ああ長い関係代名詞)「OneDrive」やストアアプリに固有の内容は、省略しておるんじゃ」

「8.1から「Skype」も標準で利用可能になっているから、Skype同士の無料電話を使いたい方は、下記の本などで勉強してくださいね。

 「Windows 8.1 完全制覇」(橋本和則・さくしまたかえ著:翔泳社:2013/11)


「余談じゃが、右上図は、700ページを超える大著じゃ。
 8.1版は、左上の「Windows 8 完全制覇」(橋本和則・さくしまたかえ著:翔泳社:2012/11)を書き改めたものじゃ。
 それにしても、1年足らずで、新版を出せねばならんとは、出版社&著者も大変じゃったのう」

「まったくよね。
 8の発売前に、マイクロソフト社が、もう少し、入念にユーザーテストを行っていれば、8.1のかなりの部分は、カバーできていたと思うけど。
 ところで、バックアップ機能は、どうなったのかしら?」

「そこなんじゃ。
 そこと言っても、井戸の底ではないぞ。(前にも言った気がするな)
 8のときは、コントロールパネルに「Windows 7のファイルの回復」という、少し奇妙な名前のアイコンがあって、ここから、「Windowsイメージバックアップ」を設定したり、実行したりできるようになっていた。
 ところがじゃ、8.1では、いくら探しても、見つからんのじゃな、「Windows 7のファイルの回復」が。
 前出の本で調べて見ると、見つからんわけじゃ。
 先の「Windows 7のファイルの回復」は、なくなり、「ファイル履歴」という目立たない名称の項目が追加されている。
 
 この画面は、上図のように、「ファイルの履歴を保存する」と「システムイメージバックアップ」という2つに分かれている。
 後者が、これまでのドライブ全体のイメージバックアップを行うところじゃ」

「なるほど。
 既定では、「ファイル履歴」は、オフになっているのね」

「そう。
 「ファイルの履歴を保存する」をオンにするためには、Cドライブ以外の記憶装置が必要なのじゃ。
 同一ドライブの別パーテーション(通常は、Dドライブだったりする)や外付けHD、USBメモリーでもよい。
 とはいえ、同一ドライブでは、ハードディスクが故障した場合に同時に失われる可能性も高いし、USBメモリーは容量の点で必ずしも望ましいものではないがの。
 一方、ファイル履歴の対象となるのは、ユーザーのドキュメント、ピクチャなど「ライブラリ」にあるフォルダとファイルだけじゃ。
 ここが肝心要な点じゃな。
 ちなみに、「詳細設定」をクリックすると、下図のように、履歴を保存する頻度や保存期間などを指定するためのもので、保存対象をここから指定はできない。


 既定の「ライブラリ」に入っていないフォルダやファイルを対象にしたい場合は、下図のように、追加したいフォルダ等をエクスプローラーで右クリックし「ライブラリに追加」から、既存のドキュメント等に追加するか、または「新しいライブラリの作成」からライブラリ名を追加して追加すればよい」


「なるほど。
 一方、復元したい場合は、「ファイル履歴」の「個人用ファイルの復元」というリンクから、次のような画面が出るのね」


「左向きの矢印←を押すと、表示されているものより以前の状態のセットが表示され、右向きの矢印→を押すと、より以降のセットが表示される仕組みじゃ。
 元に戻したいフォルダやファイルがあるときは、それを選択して、中央下部の左向きにくるっと回っている印(「元の場所に復元します」)のところを押すと復元できる」

「その際に、もし、同一の名称のものがある場合は、次のようなダイアログボックスが出るので、よく確認してくださいね」


「そのとおり。
なお、ここで、「ファイルの情報を比較する」を選択した場合は、たとえば、次図のように比較してくれる。

これを見て、どちらかにチェックを入れて、続行するか、または、キャンセルを行えばよい」

「この辺は、だいぶん、洗練されてきたように思うわ」

「そうじゃのう。
職場のパソコン内のデータでサーバーに保存しないファイルやフォルダ、一般の個人ユーザーのデータの保全は、この機能を使えば、ずいぶんと安心できるようになったと思われる」

「でも、ちょっちー、地味な感じの名前ね。
 「ファイル履歴」や「個人用ファイルの復元」ってね」

「う~む。特に「個人用ファイルの復元」というあたりがな。
 「個人用」というのは、「Public」でない、単に、現在サインインしているユーザーのものというほどの意味なんじゃな。
 だから、「パブリックのドキュメント」、「パブリックのピクチャ」・・に保存されているものがある場合、それらは、既定では、ファイル履歴をオンにしてもバックアップされないことに注意する必要がある。
 自分が保存していなくても、アプリによっては、個人用ではなくて、パブリックのドキュメント等にデータ等を保存するものもあるのでな。
 一方、コントロールパネルには、上の「個人用ファイルの復元」に似ていてまぎらわしいものがある。それは、「回復」じゃ。
 コントロールパネルにある「回復」は、以下のような、「高度な回復ツール」を使う場合じゃ」


「このうち、「回復ドライブの作成」は、従来のいわゆる「起動ディスク」の作成に当たる訳ね」

「そう。管理ツールの「コンピュータの管理」で確認できるディスクの「回復パーティション」の容量(数百メガバイト)が入る容量の外付けHDやUSBメモリー等が必要じゃ」

「残りの「システムの復元を開く」と「システムの復元の構成」は、コントロールパネルの「システム」から「システムの保護」などをクリックしたのとほぼ同一ね」

「そのようじゃ。
 なお、「ファイル履歴」、「回復」、「復元」は、チャームバーの設定⇒PC設定の変更の「保守と管理」からも、次のように出てくる。
 下の上の図は、「ファイル履歴」を選択した場合。

下図は、「回復」の場合の画面じゃな。


 ところで、8.1のシステムイメージバックアップでは、8でできたスケジュールの設定はできないようじゃ。
 定期的に自動実行したい場合は、市販のバックアップソフトを使うか、あるいは、「管理ツール」の「タスクスケジューラ」を使って、Windowsバックアップをコマンドラインで記載したバッチファイルを実行させるかのいずれかとなるじゃろう。
 なお、後者のコマンドライン(wbadmin start backup・・という構文となる)の情報は、下記にあるので、参考にしてほしいのう。
 http://technet.Microsoft.com/ja-jp/library/cc742083(v=ws.10).aspx
 次の節では、インストールの流れを記載しよう」
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Windows 7から8.1への移行

「今回、マイパソコンに新しく採用したのは、(Windows 8のダウングレード権を利用)Windows 7 Professionalのプリインストールパソコンじゃ」

「じゃ、最初は、7が入っていた訳ね。
 どうして、Windows 8のプリインストールパソコンにしなかったの?」

「当然の疑問じゃのう。
 購入時は、まだ、マイパソコンには、8は早いような気がしたのじゃよ。1年ぐらいたってから、7から8にする予定であったがの。
 ところが、XPのサポート終了(2014/4)の影響もあり、案外に早くに必要になってきたということじゃ」

「8にすると言っても、取扱説明書に書いてあるとおりにすれば、そんなに難しいことはないでしょ」

「確かにな。
 エプソンダイレクトの製品は、そのあたりは、しっかりと記載が尽くされているしな。
 ただ、今回、それまでのマイパソコン(Windows 7が稼働、以下「7パソコン」という)で動いていたアプリケーションやメール、お気に入りなどを、できるだけ、保って、新マシン(Windows 8、以下「8パソコン」という)に移行したいということで、少し注意が必要だったということじゃ」

「なるほど。
 具体的には、どんな点なの」

「時系列的に、大きな項目を簡潔に書いてみようかの。
(以下、私のメモ的な内容ですので、お急ぎの方は、次節の「新仮想マシンソフト Hyper-V」へジャンプしてください)


7パソコンから8パソコンへの移行
1.7パソコンのアプリなどをメモ。
 実際は、スタートメニュー(やはり便利じゃな)の画面コピーをとっておいて、印刷すればよい。
 アクセサリ~システム情報で、テキストファイルやExcelに出力する方法もある。
2.特定のアプリの利用情報の解除
 たとえば、アドビ社のフォトショップなどは、7パソコンで認証の解除を行うと、8パソコンにインストール後に再度、認証することが可能じゃ。
 このようなものは、7パソコンで行う必要がある。
 「ソフト電池」サービスは、預ける動作を行う。
3.7パソコンのドキュメントなどのデータを外付けHDにコピー
 ドキュメント、ピクチャ、ミュージック、ビデオ、お気に入り、アドレス帳、メールデータ、メールアカウント、日本語のユーザー辞書などじゃな。
 7のマイパソコンのメールは、Windows Liveメールじゃったが、あらかじめ、メールデータの保存場所をドキュメント内の「Mail」などのフォルダに格納しているため、実際は、個別にコピーする必要は無かったがの。
4.新パソコンである、8パソコンの準備を行った。
 取扱説明書に従って、添付のWindows 8のDVDで起動して8インストールした後に、添付品の8用のドライバソフトなどをインストールする。
 作業は、とりあえずは、スタンドアローンのパソコンでドメインに参加していないワークグループの状態で行った。
 (詳細は、略するが、難易度は高くはないじゃろう)
5.アプリケーションは、インターネット等を利用して、事前にWindows 8で動作するかどうかをインストール前に調べた。
 実際は、Windows 7で動作していたアプリの大半は、8でも、動作したがの。
6.アプリのインストールは、わかる範囲で、同一のメーカーでは、古い製品から順次行った。
 この際、適宜、システムの復元ポイントを作成しつつ、行う。
7.Office 2013 Professionalをインストールする。
 インストールした「Office 2013」は、特別アップグレード製品であって、DVD等の媒体が付属していない。
 このため、インターネットに接続して、ダウンロードする。ただし、この際、Microsoftアカウントが必要となる。
8.Microsoftアカウントのパスワードの再設定
 パスワードがどうも、不明じゃったので、再設定を行った。
 この際、別のメールアドレスが必要になって、最初は、携帯電話のアドレスを利用してみたが、それでは、ダメと言われたのじゃ。
 8パソコン側で、セキュリティコードを入力してください、という表示が出るんじゃが、何の意味か、とっさに不明じゃった。
 その際は、メールの設定を行っていなかったたので、7パソコンに送られてきていたメールに書かれていた数字がセキュリティコードじゃったのだな。
 少し、焦ったのう。
9.このあたりで、かなりのアプリがインストールされていたので、デフラグをかけた。
10.セキュリティ対策ソフトをインストールする。
11.完全スキャンを行わせる。
12.さらに、アプリをインストール。
13.ほぼ、予定のアプリがインストールされたので、WindowsイメージバックアップをDドライブにとる。
 ここで、前節の、「ファイル履歴」の中にあることを調べたんじゃな。
14.Hyper-Vの準備
 これについては、後述する。
15.Windows Updateを行い、その後、ドメインに参加
 Windows Updateは、何回かに分かれて行った。途中、再起動が必要。
 また、ドメイン参加前に、ドメインコントローラに8パソコンのコンピュータアカウントを作成しておく。
 また、DNSサーバーにも登録しておく。IPアドレスは、プライベートIPアドレスで固定。
16.サーバーの共有プリンタを認識させる。
17.マイパソコンと入れ替えて、UPS(無停電電源装置)を接続
 APC製のUPSの監視ソフトの新版が出ていたので、新しいバージョンのものをインストールして、USBにて接続
18.UPSのセルフテストを実施
 正しく動作することを確認。
19.外付けHDを接続して、各データを適切にコピーする。
20.インターネットから「Windows Live Essentials 2012」をダウンロードしてインストール
21.サーバーに新しい8パソコンのデータのコピーフォルダを作成し、共有設定を行う
 これは、当方だけの問題じゃが。個人用ファイル等のコピーをサーバーにも保存しているのでな。
 7パソコンで動作させていたバッチファイルを書き換えて、マイパソコン→サーバーの共有フォルダのバッチファイルをタスクスケジューラーに登録
22.市販のバックアップソフトの設定を行う
 使用しているのは、「Acronius True Image 2013」じゃな。
 1週間に1回の頻度でCドライブおよびシステムで予約されたパーテーションのバックアップを外付けHDに行う設定にした。
23.7パソコンの「Virtual PC 2007」上の、XPとVISTA、2つの仮想マシンを8パソコンのHyper-V上に移す。
 Hyper-Vでは、この2つに加えて、Windows 7の仮想マシンも作成する。
 これらについては、後述。
24.スタートメニュー用のフリーソフトをインストールして、システムのバックアップを再度、とる。
 「StartMenu8」を利用することにした。
 外観は、こんな感じになる。(カスタマイズは、スタートを右クリックして出る「設定」から可能)


 StartMenu8は、窓の杜、ベクターからダウンロード可能じゃ。
 作者のページは、http://jp.iobit.com/ となっておる。

 バックアップは、「True Image 2013」とWindowsイメージバックアップの2通りでとった。
 それぞれ、起動ディスクをUSBメモリーあるいはCDに作成。
 概略、こんな感じじゃったな」

「お疲れ様。読者の方も、お疲れ様です。
 なるほどね。
 ふたたび、仮想マシンが登場したのね。懐かしいわね。 
Virtual PC 2007の利用」(2009年6月のご挨拶)、あれから、5年経ったもの」

「そのあたりを次節で触れることにしようかの」
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新仮想マシンソフト Hyper-V

「実はのう、Windows 8をマイパソコンにした、もう一つの理由がこれじゃな」

「Hyper-Vか。
 Hyper-Vの利用には、Windows 8(無印は不可。ProfessionalまたはEnterprise版が必要)の64ビット版が必要で、さらに、CPU等に一定の条件が必要なのね」

「そうじゃな。
 Windows Server 2008/R2の導入時に同時に購入した次の本を主として参照しながら、今回は、適宜、Webを検索しながら利用を行った。
Hyper-Vスタートアップバイブル」(高橋郷 著:毎日コミュニケーションズ:2009/8)。
 (同書は、バージョン2.0を元に書かれている)
 これまでの、Windows VISTAや7で利用していた「Virtual PC 2007」は、ハードウェアに対する条件が、比較的、緩かったのじゃ。
 2009年当時に、「Virtual PC 2007」を最初に利用したのは、VISTAの32ビットマシンじゃったからな。その際、CPUの仮想支援機能は、使えるが、必須ではなかった。
 Windows 8では、「Virtual PC 2007」やWindows 7に搭載されていた「Virtual PC」は使えない。
 もっとも、いまの新しいマシンであれば、Hyper-Vが要求するハードウェアに対する条件は、それほど、厳しくはないじゃろう。 
 さて、Hyper-Vは、元々、サーバーで利用する目的で開発されてきていたが、Windows 8(ProfessionalまたはEnterprise版)では、追加費用なしに、クライアント側で、Hyper-Vが利用できることになったのじゃ」

「なるほど。
 Virtual PC 2007やVirtual PCの代わりに、マイクロソフト社がユーザーに無償で提供することしたのね。
 積極的には、お勧めはできないけれども、Windows XPで動作してきたシステムの延命用にも使われるでしょう。
 ところで、CPUに対する条件は、どんなことかしら」

「CPUの必須条件は、つぎのとおりじゃ。
 ・インテルまたはAMDの64ビットCPU(x64アーキテクチャ)
 ・ハードウェア仮想化機能(インテルVT、AMD-Vなど)
 ・SLAT(Second Level Address Translation)機能(インテルEPT、AMD RVI/NPT)
 が必要とのこと。
 メモリーは、4GB以上必要じゃな」

「CPUのSLATって、何かしら?」

「仮想マシンの高速化のサポート手段のようだ。CPUのアドレス変換を高速化するとのこと。
 最新の、インテルのCore i シリーズでは、実装されているようだ。
 Core i シリーズでないものにも、実装されている場合がある。
 インテルにしてもAMDにしても、同じ名前のものが多数あるので、詳しくは、型番を元にインターネット等で調べる必要がある。
 フリーソフトで、実際のマシンを調べられるものもあるようじゃ。
 インテルのサイトは、http://www.intel.co.jp/content/www/jp/ja/homepage.html」

「Hyper-Vは、別途、ダウンロードする必要があるのかな?」
「いや、Windows 8(ProfessionalまたはEnterprise版)では、コントロールパネルの「プログラムと機能」から、左下図のように、
「Windowsの機能の有効化または無効化」をクリックして、Hyper-Vプラットフォームと管理ツールのチェックを付けることで、可能になる。
 逆に言えば、ここが選択出来ない場合は、利用できないか、または、BIOS/UEFI※の設定が違っている場合じゃ。

UEFI:Unified Extensible Firmware Interfaceの略。
従来のBIOSでは、2TBを超えるパーテーションからのシステムの呼び出しが不可であるのに対して、UEFIでは、より大容量のパーテーションからのブートが可能。
また、システムの起動も速くなったという。
さらに、UEFIでは、「セキュアブート」(ブート領域の保護)が可能になっている。
64ビット版のWindows 8のロゴが付いて販売されているパソコンは、UEFIが利用されているとのこと。
 詳細は、下記のHPなどを参照。
 UEFIサポートとセキュアブート:http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1403/27/news129.html

 現行のマシンでUEFI、セキュアブートを利用しているかどうかは、
管理ツールの「システム情報」からシステムの要約を見ることで、下図のように確認できる」


「Hyper-Vのバージョンってのは、あるのかしら?」

「Windows 8/8.1で提供されている、Hyper-Vのバージョンは、3.0のようじゃ。
 これは、Server 2012で提供されているバージョンと同等じゃ。
 もっとも、Server版に比べて、一部の機能制限はあるがの。(Server 2012/R2では、バージョン3.1が提供されている)」

「スタート~Hyper-Vマネージャで、ヘルプのバージョン情報は、下図の通り。

管理コンソールというのが、バージョン3.0ってなっているわ」

「新規仮想マシンの作成についてを次節以降で、また、7パソコンで利用していた「Virtual PC 2007」の既存の仮想マシンを移動する場合を、その後の節で、それぞれ、説明しようかの」
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新規仮想マシンの作成(Windows 7)

「スタート~Hyper-Vマネージャーを起動して行う。
 いきなり、既存の「Virtual PC 2007」の仮想マシンを移動するのは、リスクが高かったので、まずは、手持ちのWindows 7のDVD(未使用品)を元に新規仮想マシンの作成を行ったのじゃ」

「管理画面の右ペインの「新規」から「仮想マシン」を選択すると、下図のようなウイザードが起動するのよ。




次へを押すと、仮想マシンのコンピューター名と作成場所を聞いてくる。
ネットワーク上で重複しない一意な名称が必要なのは、実マシンの場合と同じね。


次は、ゲストOSの世代というものね」

「説明によると、
ゲストOSは、Windows 7を含めて、それ以前は、第1世代、Windows 8やServer 2012は、第2世代ということじゃ。
あとからの設定で変更は不可とのこと。


次へを押すと、初期に割り当てるメモリー容量を聞いてくる。
これは、あとから、設定で変更は可能じゃ。また、動的に容量を変化させることもできる」


「次は、ネットワークの構成ね。
 「接続」を押して、選択するのね」


「すぐ、あとで説明する「仮想スイッチマネージャー」で、仮想スイッチを作成してあるときは選択肢がある。
 作成していない場合は、「接続しない」しか選択出来ない。これも後から変更できる。
 Virtual PC 2007では、ここがもう少し、簡単であったので、迷わなかったがの。今回は、少し迷ったのう。

 次の画面が、仮想マシン用のハードディスクの選択じゃ。
 今回は、新規なので、「仮想ハードディスクを作成する」という選択を行う。
 場所と容量を指定する。


 新規にハードディスクを作成する場合は、次のオプションの画面が出る。
 既存のものを利用する場合や後で接続する場合は、オプションは現れないのじゃな。

ここは、後でインストールする、で問題はない」

「最後が、確認画面ね。


 なるほど、ウイザード形式になっているので、流れは、わかりやすいはね」

「次節では、DVDドライブからOSをインストールする場合の留意点と「仮想スイッチ」について説明しよう」
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OSのインストールと仮想スイッチの作成

「DVDからOS(ここでは、Windows 7)をインストールするには、まず、下図のように、管理画面で、前節で新規に作成した仮想マシンに接続する。


すると、黒い画面が出る。

ここで、「メディア」メニューの「DVDドライブ」をポイントすると、サブメニューとして、「Q(DVDドライブ番号:システムによって異なる)のキャプチャ」というものが現れるので、それをクリックする。
OSのインストールディスクを入れてあるのを確認してから、操作メニューの「起動」をクリックすると、インストーラーが起動するので、指示に従って、インストールを完了する」

「ネットワークは、最初は、接続しない、しかなかったわね」


「そう。
そのため、ネットワークに接続するには、まずは、仮想スイッチマネージャーを起動して、適当な名前の仮想スイッチを作成する」


「ネットワークアダプタを作るのではないの?」

「いや、そうではないんじゃな。
 ネットワークアダプタは、各仮想マシンごとに、別途、指定する。
 上では、作成してある仮想スイッチ「HyperV仮想スイッチ」は、外部ネットワークに接続する設定じゃ。
 もし、複数の仮想マシンがある場合、同一の仮想スイッチを指定すれば、相互にデータのやりとりができる。
 また、もし、相互にやりとりさせたくない場合は、別の仮想スイッチを作成することもできる」

「なるほど。
言ってみれば、スイッチングハブを仮に作成したとして、そこに仮想マシンをLANケーブルで接続する感じね」

「そう、仮想マシン側のネットワークアダプタは、それぞれ、当然ながら別物じゃからな。
なお、スイッチは、3種類作成でき、「外部」がホストマシン外の機器と接続出来る、「内部」は、ホストマシンとその上の仮想マシン同士、プライベートは、当該仮想マシンの接続を行う目的で使用されるとのことじゃ」

「そうすると、設定画面では、下図のようになるのね」


「上の図は、インストールした仮想マシンWindows 7の設定画面じゃ。
ここで、ネットワークアダプターとして先ほどの「HyperV仮想スイッチ」が選択されていることがわかるじゃろう」

「プロセッサを2つ指定しているのね」
「うん。今回のマシンのインテルのCPUは、論理コア数が4つ(OSから見ると、CPU数が4つということじゃ)なので、その範囲内で指定できる。
 Virtual PC 2007では、ホストマシンの性能にかかわらず、仮想マシンの論理コア数の指定は、できんかったからな。
 次の節では、「統合サービス」について、説明しようかの」
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統合サービスのインストール

統合サービスとは、ホストOSの機能をゲストOSでも効率よく利用できるためのものじゃ」

「Virtual PC 2007では、「バーチャルマシンの追加機能」という名前だったね」


「そうじゃ、よう、覚えておるな。
 Hyper-Vでは、それを「統合サービス」と呼んでいる。
 ゲストOSがWindows 8以外は、「統合サービス」を後から、インストールする必要※がある。
 ※統合サービスをインストールできないOSもある。

 ところが、ここで、つまづいたんじゃな。
 Windows 7をインストール後に、操作メニューの「統合サービスセットアップディスクの挿入」を実行しても、
「統合サービスデイスクの挿入に成功しました」としか出ずに、統合サービスのインストールができなかったのじゃ」

「あ、自動起動がオフだったとか?」

「そのとおり。鋭いのう。
 スタート~コンピューターを開いて見ると、入れていないはずのディスクがあるのじゃよ」

「入れた覚えがないディスクがあるとは! 
 怪談よ! 怪談!」

「はは、まったく、それで、「統合サービスデイスクの挿入に成功しました」と出るのは、このことじゃったと気がついた。
そもそも、自動起動をオフにしていたのを忘れていたのじゃな。


 DVDドライブのSupportフォルダ内で、インテルのCPUの場合は、「x86」、AMDでは、「AMD64」を開いて、Setup.exeを実行する。
 そうすると、統合サービスのインストールができるという訳じゃ」

「統合サービスがインストールされないと、どうなるの?」

「まずは、ネットワークとして、先に作成した「仮想スイッチ」を選択出来ない。
 デバイスマネージャーの画面で、ディスプレイドライバなど、「?」の付いたものが多数出てくる。
 それでも動作できる場合はできるが、画面がカクカクしたりするのう」

「ネットワークドライバが認識できないと、そのほかのドライバのインストールができないことが多いでしょ」

「そうじゃ。
 その場合は、先に出てきた仮想マシンの「設定」の「ハードウェアの追加」で、「レガシーネットワークアダプタ」の追加を行う。


こうすると、OSのコントロールパネルの「ネットワークと共有センター」で、「接続」を作成することができるのじゃ」

「Windows 7の場合は、すでに、統合サービスがインストールされているので、下図のように、Hyper-Vネットワーク・・というものがアダプタに現れている」


「レガシーネットワークアダプタの場合は、仮想・・のところが、レガシー・・と変わる。
 いずれも、実マシンと同様に、IPアドレス、デフォルトゲートウエイ、DNSサーバー名等を指定できるのじゃ。
 なお、これまで、説明してこんかったが、キーボード操作のことじゃ。
 仮想マシン側の選択は、仮想マシン画面内でクリック、選択解除は、統合サービスがインストールされているときは、仮想マシン以外の個所をクリック。
 統合サービスがインストールされていないときは、Ctrl+Alt+左向き矢印キーが必要じゃ。
 また、ホスト側のログイン時の、Ctrl+Alt+Delに相当するのは、仮想マシン側では、Ctrl+Alt+Endキーじゃな。
 Virtual PC 2007では、これが、左Alt+Delキーじゃったので、これは、戸惑った点じゃ」 

「今回のWindows 7マシンでは、HALのアップデートが必要だったようね」

「そう、これも、統合サービスのインストールの過程で、「HALのアップデートが必要」というメッセージ出て、行われたのじゃ」

「HALって、「2001年宇宙の旅」に出てくるコンピュータみたい」

「Hardware Abstraction Layerの略じゃ。
 OSに対して、ハードウェアを抽象化して提示する役割とのこと。
 
システムのデバイスマネージャーから、上図のように確認できるとのこと。
 HALの変更が行われると(行われなくてもたいていは)OSの再アクティベーションが必要になるのう」
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既存の仮想マシンの移動

「7パソコンには、すでに作成済みの仮想マシンが2つがあった。
 これらは、Virtual PC 2007で作成した、Windows VISTAとWindows XPじゃ」

「確か、さっきの仮想マシンのウイザードで、既存のディスクを使用する、にすれば、よいのね」


「まあ、そういうことじゃが、実際は、次のように行った。
 まず、7パソコンのHDから、「仮想マシン名.vhd」という仮想マシンのハードディスクを外付けHDにコピーする。
 この2つの仮想マシンとも、Cドライブしか作成していないため、それぞれ、1つずつのファイルとなる。
 次に、仮想マシンを作成するためのフォルダを事前に作成しておき、その中にコピーする。(具体的には下図を参照)
 最後にウイザードで仮想マシンを作成する」
 

「上のエクスプローラで、仮想マシン名というフォルダ内に仮想マシンがあるのがわかるかしら。
 実際のデータは、Virtual Hard Disks内に置かれているわけね」

「XPやVISTAの場合は、統合サービスのインストールのために、まずは、HALのアップデートが必要になったが、それには、まず、ネットワークが必要なのじゃ。
 しかし、統合サービスがインストールされていないので、仮想スイッチは、使えない。このため、前述のレガシーネットワークを追加して利用する。
 ところが、XPについては、それで問題はなかったが、VISTAでは、HALのアップグレードに失敗した。
 そこで、インターネットを検索すると、仮想マシン(VISTA)側で、スタート~「ファイル名を指定して実行」で、MSCONFIGにより、起動オプションを出して、ブートタブの詳細オプションボタンから、「ブート詳細オプション」内の「HALの検出」にチェックを付けるとよい、という貴重な情報が得られたので、それに従うとうまくいったのじゃ。


 いや、これは、ありがたかったのう。一時は、インストールし直しかと思ったものじゃ。
 統合サービスがインストールされた後は、レガシーネットワークアダプタは、削除して、先の仮想スイッチを使用する設定に直す」

「Hyper-Vには、スナップショットという機能があるのね」

「そう。システムの復元ポイントの作成のような感じなのかな。
 一種のバックアップのようにも使える。
 Virtual PC 2007では、「復元ディスク」という名称で呼ばれていたものに相当するとのこと。
 ただ、わしは、Virtual PC 2007では、復元ディスクを利用してこなかったので、ここでは、これ以上、説明できんがな。
 さらに、既存の仮想マシンのハードディスクの形式は、拡張子が、vhdであるが、Hyper-Vでは、新形式 vhdxも使える。
 vhdxでは、vhd(最大2TB)に比して、容量の上限(64TB)が大きいこととパフォーマンスが向上している。
 ただし、vhdx形式は、Virtual PC 2007やVirtual Pc では、読めなくなる。
 このディスクの形式の変換は、管理マネージャーにて、仮想マシンを選択後に、右ペインのディスクの編集から「変換」により形式を変換できる。

 一方、バージョン3.0のHyper-Vの短所としては、
 ・USBメモリーがそのままでは利用できない。(Server 2012/R2のHyper-Vのバージョン3.1では可能とのこと)
  仮想デスクトップを使えば可能とのことじゃが、サーバーの共有フォルダを通じてデータ交換するのであれば、無理に使う必要は、ない。
  Virtual PC 2007でも利用してこんかったな。
 ・サウンドドライバは、有効にできない。すなわち、仮想マシンから音を出すことができない。
  元々が、Server上で利用する目的で開発されてきたので、無理からぬものはある。
  Virtual PC 2007では可能じゃったが、利用していない。
  ゲームなどの利用には不向きじゃな。
 ・ドラッグドロップでホスト側からゲスト側にファイルをコピーできない。
  Virtual PC 2007では可能じゃったが、不便と言えば不便じゃ。
 などを含めて、その多くを記載できなかった。
 しかし、今月は、だいぶん分量が多くなり過ぎたので、ここで擱筆させていただこう」


 参考資料
 文中に記載した書籍以外に、次のURLを参照させていただきました。
 各HPの著者の皆様に、お礼申し上げます。
 ・Hyper-Vの概要
  http://technet.microsoft.com/ja-jp/library/hh831531.aspx
 ・Hyper-Vで互換性のためにレガシーネットワークを利用する
  http://www.atmarkit.co.jp/fwin2k/win2ktips/1068hvlegnet/hvlegnet.html
 ・仮想マシン(Hyper-V)を利用する方法
  http://homepage2.nifty.com/nonnon/Chinamini/win8/win8-h023.html
 ・クライアントHyper-V
  http://wwatmarkit.co.jp/ait/articles/1212/06/news103.html
 ・Windows 8.1 PreviewのHyper-V
  http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1308/01/news128.html
 ・仮想ハードディスクのVHDとVHDXを変換する
  http://www.atmarkit.co.jp/ait/articles/1306/14/news055.html
 ・Windows 8 Hyper-VでUSBデバイスを使う
  http://pcmanabu.com/windows8-hyper-v-usb/
 ・Hyper-V:Virtual PCの仮想マシンを移行-Vista
  http://o2studio.blog81.fc2.com/blog-entry-276.html
 ・Hyper-Vの部屋
  http://www.school.ctc-g.co.jp/columns/microsoft/microsoft01.html
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終わりにあたって

 今回もご覧いただき、ありがとうございました。
 2014年4月9日に、Windows XPとOffice 2003 に対するマイクロソフト社のサポートが終了を迎えました。
 サポート終了後は、インターネットに接続して利用するパソコンでは、特に、セキュリティが厳しい状態になります。
 Windows 7、または、Windows 8、Windows 8.1 搭載のパソコンに買い換えましょう。
   では、次回も、また、本欄で元気にお会いできますことを願っています。
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